B型肝炎の症状は
どのようなものですか。
急性肝炎と慢性肝炎で症状の出方が異なります。
B型肝炎に感染した方の症状は、急性肝炎(成人がB型肝炎ウイルスに感染したときに一過性に発症するもの)と慢性肝炎(B型肝炎ウイルスの持続感染者に起きるもの)の2つに大きく分けられます。
急性肝炎は、B型肝炎ウイルスに感染してから1~6ヶ月の潜伏期間を経て、全身倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐、褐色尿、黄疸などが出現します。尿の色は濃いウーロン茶色であり、黄疸はまず目の白目の部分が黄色くなり、その後皮膚も黄色みを帯びてきます。
一方、慢性肝炎では、一般に急性肝炎でみられる症状は出現しにくく、自覚症状はほとんどありません。そして、数年〜十数年間は肝炎は発症せず、B型肝炎ウイルスは排除されずに患者さんの体内で共存しています。ところが思春期を過ぎると自己の免疫力が発達し、一般に10~30才代に一過性に強い肝炎を起こすものの、増殖性の高いウイルスから比較的おとなしいウイルスに変化するため、多くの場合そのまま生涯強い肝炎を発症しません。このように思春期以降一過性の肝炎を起こした後はそのまま一生肝機能が安定したままの人がおよそ80~90%、残りの10~20%の人は慢性肝炎へと移行し、その中から肝硬変、肝臓癌になる人も出てきます。
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